杉山さんのお宅が、彼女のために色々と「工夫」された住宅なので、ご家族の方達のご了解を戴き、紹介をさせて頂くことになりました。


雨じまい:家を造る時、専門家の人たちが一番心配するのが「雨じまい(雨水を家屋に侵入させない事)」です。その為に基礎を高くして(当然段差をつけて)家屋を雨水から守ろうと考えます。地形とか色々な条件も有りますが、段差をつけないで「雨じまい」を考える必要が有ります。工事費などの条件をクリアー出来れば、現在の建設技術で有れば充分対応できると思います。


洗面台:前面の鏡は、車椅子で見易いように傾斜が付いています。洗面 台本体は、車椅子の前輪の部分が下に入るように工夫されています。 これらの機器は市販されている様です(横にTOTOのシールが貼って有り ました)。


洗濯機:杉山さんが使いやすいように、床面の高さを調整し洗濯機が低くなるようにして有ります。コインランドリーに有るような「横に出し入れ口」が有るタイプの洗濯機が、車椅子の人にとって使い易いと言われますが数年前までは高価な外国製しかなく(最近 国産製も出回っている様です)利用が難しい環境でした。


風呂場:車椅子から移動しやすいように洗い場が高くなっています。 その分湯舟との段差もなく、まさしく一石二鳥です。写真には写っていませんが「奥の壁」のタイルには、杉山さんの背もたれ用の段差が有りました。湯舟はステンレス製の特注(保温性の良い強化プラスチック製を特注すると、とても高価になるそうです)で、湯舟の中にも降りやすいように段が付いていました。


トイレ:最初は、壁に付いている「フラッシュバルブ」を使用する予定が、周辺の水道の水圧が低く利用できなかったそうです。そこで便座の後ろにロータンクを設ける事になり、レバーを引きやすい様に鎖を取り付けてもらいました。


台所:流し台・ガス台は、特注のステンレスと大工さんの紹介の家具屋さんの手作りで、杉山さんの希望に添って作ってもらいました。流し台の前の窓は「ひっかけ棒」を使って開閉が出来ます。  余談になりますが、今までのお付き合いの中で、杉山さんと今回同行した畠山さんには「お茶が良い?コーヒーが良い?」と聞くのが普通になっていた私にとって、杉山さん と畠山さんから「お茶が良い?コーヒーが良い?」と聞かれ、実際に入れてもらうと(お二人には申し訳有りませんが…)新鮮な驚きと改めて利用できる設備(道具)の大切さを痛感しました。そして二人の表情がとても生き生きと感じました。


テーブル他:台所のテーブルは、動きやすい(車椅子に当たらない)ように脚が少なく(1本だけで反対側は壁に固定)、作業台は使い易い高さに等々…写真を参照してください。


物干し台(ベランダ):段差なくベランダに出られ、車椅子のまま洗濯物が干せます。


秘密のコーナー:ベットの足もとにトイレがあります。足が痛くなったとき車椅子に乗りトイレまで行くのは大変な事です。これならば、何とか一人ででも出来るので安心です。

その他の写真  その他にも家の隅々に、杉山さんが使いやすいように工夫がされていました。気付いたこと・感心したことを一つ一つ取り上げていると、きりがありません。大切なことは、住む人にやさしい家造りだと思います。 その為には、理解有る業者を選択する事も大事です。杉山さんは埼玉県上福岡市に住んでいます。所沢市・川越市近辺の場所でしたら、業者を紹介して下さるそうです。希望される方は、ネットワークOIまで、ご連絡下さい。杉山さんの経験が、後に続く仲間に活かされる事を願っています。